不惑で上京

★不惑で上京

リストラ解雇された後に、東京で再就職したブラック企業を退社した後に、実家に戻らされた田舎者の独り言。

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第七章「新星篇」最終話(第26話)「地球よ、ヤマトは…」感想。

http://yamato2202.net/

 

劇場上映最終週なので極私的感想メモ羅列(4/4)

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第七章「新星篇」最終話(第26話)「地球よ、ヤマトは…」

 

東名阪のテレビ放送は明日で最終回なのか。

実家はアニメに理解がないのでRCCの放送は見られないんだよね。

このご時世に録画機器も無いし。まったく・・・

 (無職の分際で何を言う早見優

 

 

ネタバレあります。

 


この最終章の密度感、特に見応えあった。

当たり前だけど。

 

この回のキャラ造形、全体に可愛いよね。

作画崩壊と言えば言葉は悪いが

ガトランティス戦役から半年ほど経過したということで

緊張が緩んだという表現と捉えた。

(真相は不明。記録集に書いてあるのかな?)

 

月面の修復で「銀河」もアステロイドリング大活躍。

赤いビームの意図は不明だが

(有るか無いか分からない)続編に向けても世界観の再生。

 ↑

追記:続編あるんだね(汗)

『2202』の続きか、『永久に永遠に』等かは未発表らしい。

 

英雄の丘は最初、葬式とは思わなかった。

軍服が礼装で真琴が喪服っぽいなあと思ったが

島君の「強くなりやがって」前後で

戦死者がスクロールされてようやく理解した。

 

『さらば』のような各人の顔レリーフの墓標は無いんだ。

 

佐渡先生が喪服ということは軍を辞めたのかな。

本話最終盤のヤマト帰還時も自宅から宇宙を眺めていたし。

 

 

地下深くにあるらしい「時間断層」に帰還したヤマトの

「水しぶき感・水面感」のCGの出来栄えが凄い。

この空間のこと理解できていないが空気はあるのか?

液体では満たされていないよね。

プロメテウスは浮いてるけど重力制御してるのかな?

 

時間断層の水面?からザバーッ!と浮上する時のSEが

『完結編』で沈没する時のウウーという音だった。はず。

今回は帰還で用いていた。

 

バーナーで第一艦橋の扉を切断する描写は

第十一番惑星から脱出してきた永倉さんを救助した時の

セルフオマージュなのかな。

 

山本玲を発見した山崎さんが棒立ちしていた演出は疑問だが

(腕の負傷を発見して医療班の到着を待っていたのかも)

せめて立て膝とかね・・・。

あと、思わず「ああ玲ちゃん!」と口に出た(超小声)

西条未来や桐生美影と並んでお気入りキャラなので嬉しかった。

 (新規キャラで興味を引かせる作戦に軽々と乗る俺はチョロい)

キーマンとの悲恋で可哀想だった。

 


あの世とこの世の狭間(高次元世界・天国ではない?)は

何でもアリの優しい空間。


2つの記憶を1つにするのも簡単。

雪の途切れた『2199』と『2202』の記憶もつながり

(有るか無いか分からないが)続編にも支障なし!

 

天国=木というのは古くからの表現方法だよね。

世界樹とか。エヴァンゲリオンとか)

某副監督の振る舞いがネットを賑わせているが

私はライトなヤマトファンなので

こういう高次元を可視化できる仕掛けも嫌いじゃない。

 

玲の説明によると

天国は「誰」とか「どこ」とか曖昧な世界なんだ。

斉藤とキーマンは現世に帰れたのに帰らなかったとか。

余りに傷心過ぎるよね玲ちゃん・・・。

半年前、人間として生きることをやり切ったのかな。

 ↑

BD見返したらこれ古代君と雪のことだな。

なのでヤマトで時間断層の奥深くまで救出に向かった流れ。

 

でも、生き尽くしたという所は、羨ましい。

私は強制帰郷もあり、ため息しか出ない人生。

(自己責任) 

 

玲ちゃんの天国での話に黙って耳を傾けるバレル大使、常に優しい。

 

 

真田さんの「事象の地平線云々」は理解できないが

『2199』で言っていたSFの有名な言葉

「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない」のように

時間断層も含め「宇宙の神秘」ということで私はオールOK。

 

カットインというのか、真田さんの解説の場面で

芹沢が一瞬だけ映ったのはなんだろう。

 

 

波動防壁が無力化されたように

(どうやって突破したのか説明あったかな忘れた)

現世の「金のなる木=時間断層」を捨てる決断を促す仕掛け。

CRS(コスモリバースシステム)も含めて魔法を無くすことで

『2202』でのパワーインフレをチャラして

(有るか無いか分からないが)続編への地ならしにもなるね。

 

スターシャ(イスカンダル)だけでなく

宇宙の神様・テレサにも

常に「試されている」地球人類

 

国民投票を前に行われた「演説」の会場は

第2話で古代が絞られた裁判所だよね。

その後、雪の「古代進は地球を救ったぞー!」につながる場所。

 

芹沢は内心、功労者の2人を救いたいと思いつつも

実務者という立場が反対させた、ピエロを演じていた訳ね。

すれ違う時に真田さんにつぶやいた「君たちが羨ましい」は本心かな。

(実は、反逆発進時から気持ちに素直なヤマトに嫉妬したとか?) 

 

真田さん一世一代の大演説。

「ある男」として話を始めたが

古代君と雪は英雄だと地球市民に認識されているのかな。

藤堂長官、名もなき大統領、そして、食い入るように見る芹沢。

列席するバレル大使の見守る優しい表情が良かった。

でも、何気に「裏目に出続けた」と古代君の行動をディスってる。

 

街頭テレビも、リビングのテレビも、前話の画角を引き継いでる。

 

演出上あえてそうしたのだろうが、議場の人影が少なく寂しかった。

地球の命運が掛かっている議案なのに、地球連邦の議員の姿が無い。

国民投票という直接民主制の前では、間接民主制の議員は役立たずという

現代の政治システムを暗に批判してるとも穿った

(その結果、トランプ大統領やイギリスのEU離脱とか、出たけどw)

脚本ではマスコミが群れてレンズの砲列があるようだったが

返って、2人の演説者が際立ったかな。 

 

街頭テレビの存在も、一度は完全に無くなった市街地に必要か

観た時は不思議だったが、主用途は現代と変わらない広告媒体なのかな。

今でも内閣府に「政府インターネットテレビ」チャンネルがあるぐらいだし

200年先ならさすがにケーブルテレビだろうし

(テレビという娯楽は喪失しても情報伝送手段のモニターは残るだろう)

テレビ回線に割り込ませるのは容易だろう。

 

200年先の投票は、さすがに電子投票かな。

ヤマトの制服に埋め込めるぐらい生体認証・個人識別も容易なようだし。

この戦争で人口も随分と減ってるし。

 

オーディオコメンタリーでシリーズ構成の福井晴敏さんが

国民投票の結果は僅差」と言ってたが

魔法でも何でもいいので少しでも楽したいよね。分かるよ・・・

エネルギーも物資も軍事力も無尽蔵。

その楽を手放した地球市民・・・それでいいのか(迫真)

 

演説中にデスラー艦隊やガミラス本星、イスカンダル星の画が差し込まれたが

(嗚呼、麗しのスターシャお姉さま)

戦争から3年経過し、ガミラスの大使館が月面にあることから 

16万8千光年を瞬時に同時中継する超空間通信が構築されたのかな。

(経過説明で特にリンクしている訳ではないのかな)

(脚本ではリアルタイムで視聴していた様子)


ガミラス国民投票という民主的なシステムが生まれる危惧が(笑)

 

ギレン・ザビの「立てよ国民」や

クワトロ大尉いやシャア・アズナブルの「ダカール演説」に

匹敵する見事な演出だった。(例えが機動戦士...)

 

「彼は貴方です」「昨日の打算、今日の妥協」

真田さん、胸が痛いです・・・。

 

 

一方の天国(高次元世界)では

古代君が引きこもりを拗らせていた。

 

疲れ果てた古代君=今の日本人中年層なんだとか。

引き金を引かない未来が見えない=閉塞感に苛まれる人々。

分かる。気がする。

 

『さらば』は1978年(昭和53年)に公開され

我々就職氷河期世代よりやや上の

バブル世代が主力の支持層だったと思うが

そういう人々も逃げ切れてはいないのか。

 

天国の仕組みを説明してくれる死者の皆さん。

天国って枯れるんだ。

天国でも沖田艦長にちゃんとせい!と叱られる古代君が可哀想。

そりゃ「もう勘弁してくれよ」と言いたくなるよねw

(パンフレットより)

 

煮え切らない彼氏に奮起を促す彼女。

先ほどの「古代進は地球を救ったぞー!」を言わせた時

劇場内の空気がブワッ!!となった感じだった。

ここクライマックスかな。

 

古代の手を、赤ん坊の手が掴んだ演出は、泣かなかったけど。

「なんだよー結局、結婚かよー」って興醒めしたわ正直w

 

世代や意志の継承を覚悟してか、表情がサッパリした古代君。

「未来がつながった」

 

 

宙に浮いている2人の足元が黄金に輝き

天国に「打ち出されてきた」ヤマト=お迎えが来ました。

 

天国は重力は無いが空気は有るのね。

 

 

ヤマトは兵装・装備がノーマル(第一次改装型)に戻されていた。

最終決戦仕様は色々と運用に無理があるのかな?

 

水しぶきが凄い。ゴージャス。デラックス。

 

生き残ったクルーだけでなく

地球に残った元クルー(桐生美影♪たち)も乗り込んでいた。

もし天国から現世に帰還できなかったら人的損害は甚大。

クルーみんなウルウル。

私もw

 

劇伴「大いなる愛」最高だわw

パブロフの犬反応とはいえ、ぼろんちょ泣きw

おれ、チョロいw

宮川親子(宮川泰宮川彬良)マジ最高だわw

wって付けないと恥ずかしいぐらい。

(声は出さない。肩も揺れない)

(隣のお姉さんの方がわんわん泣いてたw)

 

オーケストラの楽譜、欲しい。

 

 

逝った切りで投げ捨てた『さらば』からどうするのかと思ってて

本作の生還する仕掛け(唯一の奇跡)畳み方、私は好き。

 

 

宇宙空間にナイアガラ花火ふうの光があふれて

ヤマトが「あの世」から「この世」に出現。

どうやって戻ったんだろうね?

 

『2199』で次元断層へ落ちた時にやったように

天国の壁?に向かって波動砲を撃ったとか?

 

 

ヤマトをお出迎えする「銀河」と4隻の小さな船。

この随伴艦が時間断層工場から吐き出された大きな戦艦ではなく

『2199』からの小さな船だったのは意外だったのは

それなりに前作に敬意を払っているのかな?

(前話で退艦者を迎えた船だったけど半年前の話だもの)

 

「銀河」のAIアナライザー?は新しい白色に載せ替えられていた。

ヤマトの修理中は、まだ時間断層が残っていたのだから

元祖赤色アナライザーAU-09を復活させてやれよ。

 

「銀河」艦橋で出迎える、長官、芹沢、山南。

芹沢、目頭を押さえる。

立場を忠実に実行するために縛られる日本人を救う映画。

 

 

あと、やっぱ最後は「ヤマトより愛をこめて」ジュリーだわw♪

「さらば」と言わせないでくれ。

『さらば』とは言わないでくれ、なのか!

なるほど。

 

 

最後、カメラの前を通り過ぎるカメラワークが

これまでの「艦首~船体左舷側~艦尾」ではなく

「艦首~主砲塔~艦橋~マスト~艦尾」というのが新鮮だった。

 


ズォーダーで始まり、ズォーダーで終わる物語。

 


画でなくキャラのお喋りで説明されるという苦言には

納得しないが理解はできる。

が、能や狂言など古典芸能は口頭説明はザラだし

そもそもヤマトは「スペースオペラ」だし

会話劇での進行も「まあこんなもんでしょ」という感じ。

 

各種設定や距離感・時間管理の甘さを指弾する意見も

ネットサーフィン(笑)して沢山拝見したが

「まあそういうもんでしょ」と見られる私は人生で得をしてる。

 

自分が金払って観た作品を

自分の好みに合わないからと口汚く罵るのは

ファンではなく只のクレーマー。

(金払ったのに文句言うと損した気分になるからというのは内緒)

 

 

上映中はボロボロ泣いてたけど

 (日々の生活の中で感動することが無いから)

明転したら結構ケロッとしたよ。

理解が及ばない所は『2199』でもあったし

割と冷静に「他の人のツイッターやブログ読もう」と思ってた。

 

 

なんやかんやと制約条件が厳しかったと漏れ聞こえるが

絶望と虚無で終わった『さらば』を、未来ある作品に仕立て直した

羽原信義監督たちスタッフに、感謝の極み。

 

 

 

 

追記:ためになるサイト忘備録

「宇宙戦艦ヤマト2202 第7章」(18) Crescent~小さくても光を受けている。きっと誰かに愛されているから~