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「蒲蒲線」なぜいま動いた? 空港直通よりまず“分断”解消へ 区の思いとは | 乗りものニュース
2022.06.08 乗りものニュース編集部
東急の蒲田駅から京急蒲田駅をつなぐ「蒲蒲線」こと新空港線の整備が具体化してきました。東急線からの羽田空港乗り入れがゴールではあるものの、まずは「2つの蒲田駅」の分断解消を目指します。
大きく具体化した「蒲蒲線」構想
蒲田駅と京急蒲田駅をつなぐ通称「蒲蒲線」構想が大きく前進します。東京都と大田区が2022年6月6日(月)、「新空港線(矢口渡~京急蒲田)」整備事業について、整備スキームや事業費負担のあり方などについて合意しました。
新空港線(蒲蒲線)は、東急多摩川線の矢口渡~蒲田間で地下線に入り、東急蒲田駅、京急蒲田駅を経て、京急空港線に大鳥居駅手前で合流する計画の路線です。その名の通りゴールは東急線からの羽田空港直通ですが、線路幅の違いをはじめとした様々な課題があります。
それだけでなく、大田区ウェブサイトの新空港線に関するQ&Aには、「大田区として新空港線が本当に必要ですか? 区のメリットはなんですか?」といった項目も。計画が大きく動いた背景について、大田区鉄道・都市づくり課は次のように話します。
「区にとって“2つの蒲田駅”による東西分断の解消は、1982(昭和57)年に策定した基本構想以来の悲願でした。蒲田駅周辺は戦後復興期のまちづくりであり、機能更新が必要です。蒲田駅周辺地区のグランドデザインを改訂するタイミング(2022年度~)でもあることから、新空港線の整備をひとつの起爆剤にすることで、両駅周辺のまちづくりを一体的に進めていきたいと考えています」
まずは、東急の蒲田駅から京急蒲田駅までをつなぐ「一期整備」を周辺の再開発とともに推進し、その後に大鳥居駅までをつなぐ区間を整備する見込み。計画では、東急多摩川線の蒲田駅は地下駅になるほか、京急蒲田駅の地下にも駅ができ、そこで東急線と京急線の列車を乗り換えることになります。
“直通”でなく乗り換えであっても、これにより区内における東西移動の利便性は大きく向上し、「羽田空港と渋谷・新宿・池袋などの拠点や和光・所沢・川越などの埼玉方面へのアクセスが拡充されるなど、東京圏全体の鉄道ネットワークが強化されます。さらに、災害時の代替ルートとしての役割も担います」とのメリットを区は説明しています。
空港つながるの? そもそも東急多摩川線は3両だけど…
「フリーゲージトレインなんて待っていたらいつまでも進まない」。大田区の担当はこうも話していました。
前出の通り、東急線と京急線は線路幅が違うため、そのままでは直通できず、その解決策として、異なる線路幅に対応する「フリーゲージトレイン」などの導入も検討されています。大田区の担当者は、「空港乗り入れ計画も昔からあったので、当然つなげていく」としつつも、一期と二期に整備区間を分けたうえで、フリーゲージトレインなどの「開発動向を見ながら」検討するということでした。
ただ東急線だけを見ても、東急多摩川線は3両編成のため、東横線などで走る地下鉄直通の8両や10両編成が乗り入れるには課題もあります。そこは今後の調整になるとのこと。東急多摩川線の全線にわたって施設改良が行われるのか、それとも、東横線などから京急蒲田への“直通”は後回しとして、多摩川駅で乗り換える形態でも蒲田~京急蒲田の分断解消を優先するのか、現時点では見通せません。
蒲田駅と京急蒲田駅の位置(Google Earthの画像を加工)。
新空港線の事業費は現時点の概算で1360億円。「都市鉄道等利便増進法」のスキームを活用し、その3分の1の費用を東京都と大田区がそれぞれ3:7の割合で負担するという内容で、今回合意しています。
この割合の根拠は、「新空港線の利用者のうち、区は空港アクセスを除く大田区発着に関する旅客分を、都は空港アクセスに関する旅客等その他の旅客分を、それぞれ負担することとしたため」とされています。
大田区は今後、詳細な事業費を算出したうえで、事業主体となる第三セクターを速やかに設立していきたいといいます。さらに、「特別区都市計画交付金制度」の対象事業とするよう都と区で調整し、区の負担分を低減したい構えです。
【了】
「蒲蒲線」なぜいま動いた? 空港直通よりまず“分断”解消へ 区の思いとは(乗りものニュース) - Yahoo!ニュース
6/8(水) 7:12配信
一歩前進、東急・京急接続「蒲蒲線」何が決まったか | 通勤電車 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
都と区の「費用負担割合」決着、先はまだ長い
小佐野 景寿 : 東洋経済 記者 2022/06/16 4:30
そのユーモラスな呼び名から、一時期話題となった東京都大田区の鉄道新線「蒲蒲(かまかま)線」こと新空港線。JR・東急の蒲田駅と京急蒲田駅の間約800mを結び、東急線と京急空港線を接続して新たな羽田空港アクセス路線とする構想だ。ここ数年目立った動きのなかったこの新線が、実現に向けて一歩前進した。
大田区は6月6日、同線の第1期整備区間となる東急多摩川線・矢口渡駅―京急蒲田駅間の事業費負担割合などについて東京都と合意したと発表した。費用の負担割合は、区と都が長らく協議を続けてきた課題。この合意によって、路線の整備主体となる第三セクター設立に向けた動きが進みだすことになった。
2つの蒲田駅を結ぶ路線構想の発端は1982年にさかのぼる。同区の松原忠義区長は同日の臨時記者会見で、「区の悲願である新空港線の整備について大きな一歩を踏み出した」と語った。
事業費は約1360億円
費用負担の協議が長引く
京急直通、本当にできる?
東急の蒲田駅は、仕事で何度か行った・経由したはず。
阪急梅田駅や近鉄上本町駅、南海難波駅のような頭端式ホームが印象的だった。
地上(改札外)に下りなかった。
大田区の意気込み
「ゴール」が見えてない、途中で千切れた状態でPRされてもね。
田園調布を抱える大田区。
素人からも「使わないだろ」と言われる「途中までの線路」に夢を見られるのは
やっぱり「人生はお金」と思わせる。
賛成?反対?興味無し?
元都民で、蒲田駅停車が煩わしいと思って来た人なので
ずっと実現性は低い(ほぼ無い)と言われていた蒲蒲線には
興味が無かった。
が
「空港に行かない新空港線」というクーガーさんのキャッチコピーで興味を持った。
2022/06/15
蒲蒲線はもともと、大田区が2つの蒲田駅を地下鉄で結びたいってだけの話。東京都が応援してくれないから羽田空港につなぐって話をぶち上げたら、国土交通省の答申まで格上げされちゃって、東京都もお金出しましょうってことで京急蒲田まで建設が決まりつつある。
— 杉山淳一(書き鉄) (@Skywave_JP) 2022年6月8日
蒲蒲線の計画ってまだ生きてたのね鉄郎…って思ったら構想から40年経ってやっと負担割合決定だから、完成するの5千兆年後くらいかしらね…発車メロディーは間違いなく蒲蒲蒲蒲蒲Chameleon~になるはず…
— メーテル (@_maeter) 2022年6月7日
2022/06/07 https://t.co/LV1EfELW0A 蒲蒲線の費用負担割合が決定 京急蒲田―JR蒲田結ぶ新線
しかし蒲蒲線について否定的な声が出るのは分かるし僕もそうだと思うけど、推進派の意見を聞いてみたいな。これで蒲田が儲かる町になるというちゃんとした説明を聞いてみたい。 https://t.co/8kX49ZAsIg
— 蒲田カルチャートーク (@kamatactalk) 2022年6月6日
乗り換えと費用
「乗り換え」が必要だと「めんどくさい」が浸透して失敗すると思うので
1期整備で終わらせず2期整備も合わせてしないと、詐欺扱いされそう。
フリーゲージトレインは近鉄が軌間可変台車を研究中なので
大田区が開発の資金援助すればいいと思った。
または
開発を待たず、京急空港線を3線か4線軌条として東急の電車が乗り入れるなら
保守の維持管理費が上がる分は、大田区が負担すればいいと思った。
凄い巨費なので、空港という非日常な場所を必要としない人が怒りそうだけど
(区民のみならず都民も)
JR線の羽田空港乗り入れの方が「都」として見れば
永久に繋がらない可能性のある「蒲蒲線」よりも広域的に有意義と思う。
羽田空港~東京駅18分 大きく動き出すJR東日本「羽田空港アクセス線」どんな路線に? | 乗りものニュース- (2)
2021.01.23 恵 知仁(鉄道ライター)
インバウンド様に向けたサービス向上のみならず
東急沿線(狭軌沿線かな)の日本人旅行者に向けたサービスという面もあるので
巨大空港=観光客の発着地という金のなる木を抱える区政としては
コロナ明けのV字回復への商機として、利便性向上で押し切るのかな。
コロナ前だけど、羽田空港はそれだけで巨大な都市という活気があったのも
懐かしい伊丹だわ。
そうか、各蒲田駅までシャトルバス(リムジンバス)という選択肢もあったのか。
空港からの帰路は、帰宅することに必死だったので、そういう迂回は考えなかった。
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