不惑で上京

★不惑で上京

リストラ解雇された後に、東京で再就職したブラック企業を退社した後に、実家に戻らされた田舎者の独り言。

『思い出のマーニー』観た(4回目)♪

ピクトアップ。


http://marnie.jp/index.html
http://hlo.tohotheater.jp/net/movie/TNPI3060J01.do?sakuhin_cd=010995

休日出勤が続きイラついたので気分転換へ。
朝にネットで座席を押さえ、東宝シネマズスカラ座へ。
http://www.tohotheater.jp/service/vit_id/
 ↑
もう少し純粋な気持ちで鑑賞できるといいのだけれど・・・。


風立ちぬ』で3回だったので、4回目は久々。
ちなみに
コクリコ坂から』は16回、『ALWAYS 三丁目の夕日’64』は6回、観たはず。
(求職中の滅入る気分を和らげるお薬だったのよ)
(それ現実逃避というよね普通)
(そういえばレイトショー料金って廃止されたのかな)


日比谷シャンテ前のゴジラ像。

http://www.553110.info/shop557/
手形は見逃した・・・。


久々の都会ということでバカみたいにウロウロして
10分前ぐらいに慌てて入場。

子供連れが2家族ぐらい、若いカップル数組、あとは大人。
全部で30人ぐらいかな。
通路よりも前半分に意外と居たのでもう少し居たと思う。





4回目だが、感想ぼちぼち。



喘息。
杏奈が公園で発作が出て、どうやって帰宅したのかな。
あの先生(森崎博之リーダーの声なのね)が連れて来たのかな。
段取りの見え無さに違和感を感じるようになってしまった。
いかん何かに毒されている・・・。


携帯電話。
杏奈の通学鞄を届けてくれた三人組の一人がスマホ使ってたね。
杏奈が両親と死別した時も遺族(親族)が使っていたし。
逆に、杏奈自身や、転地療養先の人々・信子とかが使わないことに
違和感を感じるようになってしまった。
いかん


山下医師。
1回目で「あれ?」と思ったら、大泉洋さんの声だった。
往診し「学校を休んでも」と療養を勧める立場のお医者さん。
かなり重症なのではないか?と不安になったが
七夕事件での全力疾走でも喘息の発作は出なかったので
いかん


タイトルのフェードイン。
雄大な北の大地を俯瞰しつつ、3DCGのスーパーおおぞら号が疾走する場面。
コクリコの軽快さも良かったが、グーッと引き込まれる演出に鳥肌する。
音楽(サントラ)「♪杏奈の旅立ち」も、すごくいいし。


過去を知る男・十一。
湿めっ地屋敷に潜入し、潮が満ちて帰れなくなった杏奈を
何の前触れも無く迎えに行った無口な初老・十一さん。
(声はヤスケンこと安田顕さん)
ニュータイプの鋭い洞察力で救助に行ったとは思えないし
実はマーニーや久子と友人だとか。
「青い窓に閉じ込められた少女、昔の話だ」と言ってたし。
あの船着き場で、久子の辛い話を黙って聞いてあげていたとか。
それを通じて、マーニーと久子、マーニーと杏奈のことも知っていて
いつか来るであろうマーニーの孫を待っていたとか。
それを察し、スケッチのために自分のボートに乗せてあげたとか。
(原作に書いてる?)
肝試しで侵入し帰還できなくなった子供たちを嘆息しつつ助けていただけとか。
幾つか有益なブログ等を巡回してみたが、手がかりが少なく謎のまま。


救命胴衣。
小型ボートが活躍する作品なので気になった。
実際、ライフジャケットを着ているヒロインとか、興醒めなのだが
漁を生業の(と思う)十一ぐらいは着ていないとリアリティが・・・。
いかん
マーニーと杏奈が月明かりの湖で漂う時のBGMの
「♪夢じゃないわ!」 「♪ボートの上の2人」は名曲。

夏休み中の七夕。
北海道では本州と季節が異なるので一般的、と何処かに書いてあった。
要再確認。
http://rusutsu.co.jp/s-blog/archives/10078
http://blog.livedoor.jp/akankoso_s/archives/1822827.html
そういえば、という感じ。


その七夕までの杏奈の。
当日の朝、目が覚めて「お祭り、やだな」とボヤいて
いきなり夜に場面転換していたが
その日は一日中ウジウジしながら屋敷を描いていたのかな。
しかも十一に愚痴りながらw


短冊が赤色。
特に関連があるとは思わないが『コクリコ坂から』の解説書のどれかに
ヒロイン=赤色(朱色)が定説、という説明があったと思う。
(海ちゃんも、母・良子も、祖母・花さんも、衣裳は赤(朱)が基本色)
杏奈は地味(というか無頓着)という設定とのことで
紺・青・白など溶け込む色が多いようなので
逆に、ここにヒロインカラーを持って来たのかなと、無駄に深読み。
(浴衣は薄紫色)


声の出演。
杏奈は、高月彩良さん。マーニーは、有村架純さん。
ネットサーフィン死語する度に「棒」の意見は散見されるが
場面毎にきちんと表情を変えており(ように聞こえた)女優さん凄いなと思うの。
特に、杏奈が「わっ!」「あっ!」と驚く時の声が
作り込んでいない(ように聴こえる)ので、好感が持てるの。
他のキャストも含め、私は何度観ても違和感がない。
有村さんは『阪急電車』『あまちゃん』で実写演技も拝見したが重複しない。
「棒」が気になる皆さんが気の毒で仕方ない。


ってか大岩さん。
親類の子供とはいえ
夜な夜な(夕方だけど)出歩くし、頻繁に行き倒れているし
幾ら放任主義的な設定とはいえ、12歳の少女の素行不良を気に留めないのは違和感。
いかん


屋敷も漁師小屋もサイロも。
ダブルヒロインがボートでキャッキャしている時や
終盤に浜で追いかけっこしている時などに
さり気なく、何気なく、背景に映り込んでいた。
冒頭の簡易郵便局みたい。


乙女の光(だったかな?)
マーニーがタイタニックポーズしている時に
夕暮れの光の筋がキラキラと輝いていた(撮影処理というやつかな)。
コクリコ坂から』で、宮崎吾朗監督が何度も使っていた効果を思い出した。


マーニーの父。
声は戸次重幸ミスター残念だったようだが、余り分からなかった。
「健康を祈って」と杏奈にワインを差し出した紳士だよね。
未成年に飲酒を勧めるとPTAが以下略


「♪あたしたちも踊りましょう!」
満月の月明かりの下、マーニーが酔っぱらいさんを
行き倒れするまでに振り回して泥酔すさせる時のBGMも、特にいいのよ。
この時のアルハンブラの鼻歌は、有村架純さん歌唱なのかな。
杏奈が熱に魘される時に見た夢でのおばあちゃんの声・歌唱
「♪思い出のマーニーアルハンブラの思い出)」は
なんと森山良子さんだったとか。
そして
白い歯を見せてマーニーと踊る杏奈の演出意図が知りたい。
米林宏昌監督の絵コンテでは”緊張している”とあったが
結構楽しんでいるように見えるの。


あたし。
種田陽平展で貼ってあった決め台詞の中に
「またあたしを探してね」があり「私」でないか?と思っていたが
各媒体「あたし」だった。
少しお転婆さん的な意味合いを持たせているのかな。


すりガラスというか。
屋敷は材質の異なるガラスが使われており、それ越しの絵の動きが凄い。
透明ガラスも合わせて何種類も異なるユラユラ。
どうやってるのかな。
種田陽平美術監督こだわりの表現だったはず。


お手伝い。
家庭菜園(にしては規模がデカイ?)のトマトの収穫や
お昼ごはんの準備の場面で、キッチリしている子を端的に表現。
トマトをカットする時の、乙女の柔肌の如き弾力感の描写が凄い。
(↑おっさん気持ち悪いな)
なお、3人でどれだけトマト食うんだ?という量を黙々と
カットしていたのは内緒。


よく転ぶ杏奈。
浜に下りる階段でのドリフなみのズッコケに始まり
マーニーを忘れそうになり探す時に浜で転び
マーニーが崖から跳躍する時も丘の上で追いかけて転び
マーに裏切られブチ切れて帰宅する時も森の中で転んだ。
転ぶことで一旦、話の流れが止まるような気がするから
そういう仕掛けなのかな。


改修工事中の屋敷。
久子の話では随分と前からやっていたようだが
いつのタイミングで始まったのかな。
毎日凝視している(はずの)杏奈が気付かないのおかしくね?
いかん


彩香。
宮崎駿監督に似ていると誰かが書いていて、もうそれにしか見えない(笑)
物語終盤を彩る名バイプレイヤー。
杏奈は「彩香ちゃん」と呼んでいたが、最後の帰路では「彩香ー!」だった。
お友達になれたのかな。


ミステリーだけれど・・・
ホラーじゃないよね?
私自身、この境界線の定義を持ち合わせていないが
ゾクゾクするけれどゾッとはしない。


キノコのバスケット。
物語のクライマックスの序章である謎のキノコ狩りの場面の小道具。
あのままサイロに行ったけれど、バスケットはどこやったの?
いかん


トレンチコート。
杏奈に先行してサイロに入っていた体のマーニーが被っていたあれ。
マーニーの「実体験」と「杏奈への思い入れ」が重なって
結果的に「居なかったのだから」に至ったのかな?
杏奈は、和彦と去って行くマーニーを見たが
当時は当然、生まれていなかったわけで
この辺りから
「居なくなるから許せ!」「よし許す!」
に至る下りが、怒涛過ぎて理解できない。
最も大事な所なのに。
ミステリー・謎解きが得意ではないので、誰か教えて。


ってか
マーニーが虐待や両親の離婚、夫との死別など不幸な人生を歩み
その子供(絵美里≒思いのほか不美人!)はデキ婚し
その子供(杏奈)は次々と肉親を失い施設に預けられるなど
私がこれまで観て来た映画で、最も不幸な主人公かもしれない。
不幸が積み重ねられたDNAを継承し
12歳(中1)でこんな波乱万丈な人生を歩んで来たら
「ヤギ」だの「トド」だの「似合うわけないじゃん」言うように
性格は捻くれるよね。

英国の原作も、同様の不幸っぷりなのだろうか?




エンドクレジット。
前回は2組ぐらい途中で出て行ったが、今日は誰も帰らなかった。
良かった。





もうね
二つほど空いた隣の席のオッサンがゴソゴソしていて
粗探しっぽい感想になったが、私はとっても好きな作品。

本当に出会って良かった作品。



勝手にマイランキングでは堂々の第2位。
1位は『コクリコ坂から』なの。恐らく殿堂入り。
3位は『借りぐらしのアリエッティ』か『猫の恩返し』かな。