不惑で上京

★不惑で上京

リストラ解雇された後に、東京で再就職したブラック企業を退社した後に、実家に戻らされた田舎者の独り言。

『風に立つライオン』観た。ザ・映画!という壮大な人間愛。

ライオン。


http://kaze-lion.com/
https://www.toho.co.jp/movie/lineup/kaze_lion.html
http://hlo.tohotheater.jp/net/movie/TNPI3060J01.do?sakuhin_cd=011671


5週連続の映画鑑賞は
幼少より敬愛する歌手・さだまさし大先生の小説が原作。

今日のエントリーのタイトル、自分でもワケ分からんが
そんな感銘を受けた2時間19分の出来事。


劇場に足を運ぶ基準は
役者(大泉さん『探偵はBARにいる』『青天の霹靂』等)
ジャンル(音楽映画・・・『マエストロ!』『くちびるに歌を』『幕が上がる』等)
会社(スタジオジブリなど)
などで選んでいるが
今回は原作者(さだまさし)で選んだ次第。


本当はスカラ座で観たかったが
http://eiga.com/news/20150314/8/
http://mantan-web.jp/2015/03/14/20150314dog00m200016000c.html
そううまくいく人生ではないのは明白なワケで
遠路遥々日本橋まで遠征。



残業続きで出足が遅れ上映開始ギリギリで着席。
パンフレット買う時間さえなかった。
いつもパンフの余白に気になった感想をメモるので
今回は財布のレシートの裏に書いた。


島田航一郎(大沢たかお
「熱帯医学研究所」てすぐ感染しそうなイメージ。
(あくまでイメージです)
初めて演技を見た。カッコイイな。
医者であり、教師であり、スーパーマンだった。
癖のありそうな現地アフリカ奥地の英語も難なく駆使する秀才。

サンタクロースの場面で若干のどよめき。
やはり、さだファン&隠れさだファン多数来場?

セイコーの腕時計狩り?に遭遇し、死んだと見せないラストは
ありがちかもしれないが未来を閉ざさない流れかな。
(原作読め)
郷に入れば・・・科学も呪術も大事。

志半ばで消息不明となった航一郎の遺志は
運転手たちが継承しているようなラスト。



草野和歌子(石原さとみ
看護師姿がサマになる石原さとみさん超可愛い♪
最後は航一郎ラブも有った様だが、基本的には尊敬の接し方に見えた。

彼女自身は癌で死に、現地に埋葬されたと言ってた。
本編で言及されたか忘れたが、天涯孤独な設定の様子。

航一郎と同じく「バトンの継続」で孤児院は継承されていた。
フィクションということだが、日本という比較的不自由が少ない環境でなく
(まあ色々と不自由だから3万人も自殺する国なんだけど)
海外で生きるとは、働く以外の何かがないと難しいのかなと思った。



ケニア・ロキチョキオ赤十字戦傷病院の院長
缶コーヒーのCMしてそう。
患者=少年兵の保護や孤児院の設立に理解を示すデキた上司。
(やりたいなら協力する・邪魔しない)
それを実現させる赤十字の資金源の謎は、フィクションということでええか。

航一郎や青木に、命と向き合う医者は過酷であり
足を失う子供たちにかける言葉を持ち合わせていないと幾つも助言。
治ったら再び兵士を戦場に供給することになるが
そういう避難は国内的・国際的に浴びていないのかな?

そういうこともあり、孤児院計画に協力したとか?



運転手
ラストシーンの襲撃の時に機関銃を持っていたことから
航一郎たちのボディーガードも兼務していたのかな。

ちょっとしたコメディリリーフっぽく見えたが
水曜どうでしょうアフリカ編の面白ガイドさん程ではなかった。

「バトン」を受け継ぐひとりとして生きてているのは
航一郎に警告したが従い、失ったことの後悔・懺悔の念があるからかな?
銃弾を浴びたが生き残って何より。



秋島貴子(真木よう子
航一郎が日本に残した”あの”恋人なんだ!
美しい。
学生時代の回想場面での、ショートカット姿も可愛いかった。

父の代わりの”お嬢さん先生”は休み無し
必要とされる喜びと、離島の診療の辛さも描いて欲しかったが
それだとケニヤがボヤけるか・・・。

父から太郎漁師と結婚しろ言われた時の、どぎまぎカットが
結構・思いのほか長かったのはよく覚えている。

地域医療と国際支援、形は違えども関ジャニ∞向き合う姿勢は一緒か
偶然「くちびるに歌を」長崎離島つながり



田上太郎(鈴木亮平
快活な漁師さん。
活きのいい上物の魚を持参したり、土砂崩れを救ったり
すべては計画的犯行(笑)
ナイスガイに間違いない。
いつの間にか結婚し子供も生誕・・・あの子役は期待の新人さん?

くちびるに歌を』でユリの婚約者の役(声の出演)だったらしい。え・・・。



青木克彦(萩原聖人
航一郎の思い出語り担当。
今は開業医になったと言ってたかな。
甘いもの禁止らしい。
若い頃のアフリカで躍動と、現在の落ち着いた語り口の対比に唸った。



青木聡子(藤谷文子
児島聡子から、看護師を経て、青木の妻になった設定らしい。
関西人時代に見た『見参!アルチュン』で覚えた女優さん。
懐かしいな。役柄もあろうが、すっかりおしとやかなレディになってた。



村上雅行(石橋蓮司
「熱帯医学研究所」の所長。
探偵はBARにいる』で小雪に撃ち殺される悪人の印象だが
手紙という航一郎の骨を拾う(遺体は無いけど)善人役も似合う。
(かなり失礼で申し訳ない)

死んだと分からせるに十分な演技に思わず身震いした。
(既に肺炎の症状が出てた?)



ばあちゃんたち
山を3つも越えて見舞いに来た五島列島の婆さん。
貴子と太郎のキューピッドなワケだ。

遠方から歩いて赤十字戦傷病院までトウモロコシを託したアフリカの婆ちゃん。
あんな未開の僻地、どうやって震災の報を知ったのか、そっちが気になったのは
自分が捻くれ者で嫌になった。

ンドゥングが東北に行く理由も分からなかった。
でも
劇場ではココが泣きポイントだったようで、皆さんクスンクスンしてた。
冒頭の謎の黒人青年が、最後の最後につながった。



少年兵たち
現地の素人さんをオーディションして起用したとか。
患者≒孤児院の問題児ンドゥングが航一郎の言葉を継いで医者になった結末は
まっさんらしいファンタジーだろうが
伏線として英語が堪能で数学も優秀だったのは別の子だったっけ?

東日本大震災の被災地に長身の黒人が歩いてたら正直、通報されると思うが
そこは「バトン」と「フィクション」なんだよね。



少なからず理解できない点は残ったが、それはそれ。
ザ・映画(ジ・映画?)というスケールの作品を堪能できて良かった。

一応、映画鑑賞が趣味になってきたようなので
これからは、演者やジャンルでなく幅広く観たいと思った。

1,800円+パンフレット代+映画雑誌代は、安くないけど・・・。