不惑で上京

★不惑で上京

リストラ解雇された後に、東京で再就職したブラック企業を退社した後に、実家に戻らされた田舎者の独り言。

明治神宮外苑の再開発で大量に樹木が伐採される計画の続報。地主の明治神宮が外苑の森を無くしていいと言うのだから仕方ないねえ。

 

明治神宮外苑 - Wikipedia

明治神宮外苑 再開発 - Google 検索

三井不動産株式会社 サイト内検索 - 神宮外苑

三井不動産 | 神宮外苑地区におけるまちづくりについて

2022年5月19日
三井不動産株式会社
宗教法人明治神宮
独立行政法人日本スポーツ振興センター
伊藤忠商事株式会社

もくじ

 

皆様のNHK

明治神宮外苑再開発 事業者が樹木伐採数を減らすこと明らかに|NHK 首都圏のニュース

08月16日 17時06分

樹木の伐採計画が議論を呼んでいる明治神宮外苑の再開発で、事業者は、伐採する本数を当初の計画から4割ほど減らすことを明らかにしました。

樹木の状況を改めて調査した結果、植え替えが可能なことが判明したことなどを理由としています。

東京・新宿区などにまたがる明治神宮外苑の再開発をめぐり、事業者は、ことし5月の都の審議会で、971本の樹木を伐採する一方、名所のイチョウ並木は保存するとした計画を示しました。

専門家から「環境影響について事業者の資料や説明が十分ではない」といった指摘が出され、審議会は中断していましたが、事業者の説明の準備が整ったとして16日再開されました。

このなかで、事業者の三井不動産は樹木の状況を改めて調査した結果、植え替えが可能なことが判明したなどとして、伐採する本数を4割ほど減らし556本とする考えを示しました。

また、イチョウ並木から8メートルの位置に外壁を建てるとしている新しい神宮球場は、今後、専門家による木の根の調査を行ったうえで、保存に影響があると判断されれば外壁の位置の変更も検討するということです。

これに対して専門家からは「環境保全に前向きな姿勢も感じられたが、保全できるかどうかは、まだ不確実だ。今後の調査や計画を適切に情報公開することが重要だ」などといった意見が出されました。

再開発を担う事業者のひとつ、三井不動産は当初、ことしの年末に、秩父宮ラグビー場の南側にあるオフィスビルの解体工事を始めることで再開発事業に着工する計画でした。

しかし、NHKの取材に対して16日、三井不動産は、ことし4月から行った樹木の調査結果やこれまでの審議会での意見をふまえて樹木の保全の対策期間などを考慮し、解体工事の着工は、年明けにずれ込む可能性があると説明しています。

事業者は今後、審議会が事業者の説明に関する意見をまとめた都に対する答申の内容を踏まえて環境保全の方策をとりまとめ、再開発事業を始めるための手続きなどを進めることにしています。

 

 

日経

神宮外苑、樹木の伐採400本削減 再開発事業者が見直し: 日本経済新聞

2022年8月16日 19:37

神宮外苑の象徴的な景観をつくるイチョウ並木に影響しないよう新球場の設計を工夫する

東京・神宮外苑の再開発を担う三井不動産など4事業者は16日、東京都環境影響評価審議会の部会で、再開発に伴う樹木の伐採本数を当初計画の971本から400本以上削減できる見通しだと明らかにした。樹木1本1本を詳細に調査した結果や樹木医の判断を基に伐採本数を556本に見直した。

同事業の環境影響評価(環境アセスメント)書案の審議は同日終了した。

事業者によると、当初計画で伐採予定だった樹木のうち85本を移植に変更する。また、当初計画では立ち枯れなどで除去が必要となる樹木の発生を想定し、一定割合を伐採する樹木に計上していたが、開発に伴う伐採とは異なるため311本を伐採対象から除外した

秩父宮ラグビー場」前の樹齢100年を超えるイチョウ19本をラグビー場と野球場の間に設ける文化交流施設前に移植する計画も明らかにした

聖徳記念絵画館」前の象徴的な景観をつくる4列のイチョウ並木については、新球場を近接地に建設する影響が懸念されているが、事業者は「今後、イチョウの根の詳細調査を実施し、重要な根が複数確認される場合は、球場の壁面を後退させてイチョウから離すなど設計を工夫する」とした。

同審議会は18日に総会を開き、都知事は答申を受けて、事業者に対して審査意見書を送付する。

 

 

東京新聞

神宮外苑 樹木の伐採 1000本から550本に削減 都審議会部会が再開発の環境影響評価案を了承:東京新聞 TOKYO Web

2022年8月16日 20時11分

 東京・明治神宮外苑地区の再開発計画で、都環境影響評価審議会の部会は16日、事業者による環境保全案を、おおむね妥当と認めた。専門家らから懸念があった古い樹木の伐採について、当初の約1000本から約550本に減らしたことなどが評価された。事業者は来年にも着工し、再開発全体の完了は2036年を見込む。(佐藤航)

 この日の部会で、事業者は、伐採予定だった樹木の状態を現地調査したと報告。その結果、415本は移植か保存ができ、伐採しない判断をしたという。

 部会の委員からは、新築される野球場の外壁が、外苑のシンボルであるイチョウ並木まで8メートル未満と近く、イチョウの根に悪影響を与えるとの指摘があった。事業者は「今冬から根の詳細調査を行う」と明言。新球場の地下部分の構造の見直しや外壁を並木から離すことも検討するとした。

 部会長の斎藤利晃・日本大教授(環境衛生工学)は「長期的にはイチョウに影響が出る可能性はある」としたが、計画見直しによって「事業者に環境保全を表明してもらえた」と評価。部会として、イチョウ並木の調査継続や情報公開などを求める意見を付け、事業者の環境影響評価書案を了承する答申案をまとめた。

 審議会総会が18日、小池百合子知事に答申する予定。知事は答申に沿った意見書を事業者に送った上で計画の許可を判断する。

 計画は三井不動産伊藤忠商事明治神宮日本スポーツ振興センターの4者が推進。神宮外苑の約28ヘクタールが対象で、老朽化した神宮球場秩父宮ラグビー場の配置を入れ替えて新築し、高さ80~190メートルのビル3棟も建設する。計画エリア内の7割を占める971本の樹木を伐採予定だったが、樹齢100年超の貴重な老木も含まれ、専門家や都民から計画の再考を求める声が上がっていた。

【関連記事】神宮外苑再開発、球場建設でイチョウ保全は本当に大丈夫? 基本方針変わらず、残る不安

 

神宮外苑再開発、球場建設でイチョウ保全は本当に大丈夫? 基本方針変わらず、残る不安:東京新聞 TOKYO Web

2022年8月16日 21時36分

 東京・明治神宮外苑地区の再開発計画で、都環境影響評価審議会の部会は16日、事業者による環境保全案を、おおむね妥当と認めた。部会で、事業者は樹木の伐採本数を減らす案を示したが、イチョウ並木の保存などについて従来の疑念に答えたとは言い難い。斎藤利晃部会長自らも審議の中で「イチョウ保全などには不確実性がある。この状態で次に進むことに異論があるかもしれない」と認めた。(森本智之)

 前回5月の部会ではイチョウ並木が保全できるかが大きな焦点になった。新しく建設する野球場が並木に接近するため、建設工事の際に根が切断されるなどの懸念が示されたためだ。

 当時、事業者は「着工前に根を調査し施工方法を検討する」などと回答したが、委員からは「調査してから『やっぱり無理』とならないか」「守る方法を具体的に示して」と追加の情報提供の注文が相次いだ。部会の実質審議はこの日で終える予定だったが、異例の持ち越しの要因になった。

 しかし、約3カ月後に開かれたこの日の部会でも、イチョウ保全は事業者が今後行う根の調査結果を踏まえて対応するとの基本的な方針は変わらなかった。

 中央大研究開発機構の石川幹子教授は前日の15日、近くの新宿御苑で地下トンネルの影響とみられる樹木の枯死について調査結果を公表。この調査結果との比較から巨大建築物の野球場がイチョウに与える影響について警鐘を鳴らした。この調査の質問は出たが、事業者が「内容を把握していない」と答えただけで検討されなかった。

 斎藤氏は事業者に、根の調査結果がまとまった際などに報告することや、その段階で部会での審議に応じるよう求めた。事業者は「タイミングは相談させていただきたいが、適宜報告する」と応じた。きちんと保全されるかどうか、最終的には事業者に委ねられることになるが、「報告する」の言葉を担保に事業者側の提案を受け入れた格好だ。ただなぜ受け入れたかの理由は示されなかった。

【関連記事】神宮外苑の樹木伐採、1000本から550本に削減 都審議会部会が再開発の環境影響評価案を了承


◆データなし、中身のない答え、問題先送り…批判や失望の声

 明治神宮外苑地区の再開発で、東京都の環境影響評価審議会の部会は事業者の提案を受け入れた。反対してきた人たちからは「疑問に答える内容ではなく宿題は残ったまま」などと批判や失望の声が相次いだ。

 「最大の疑念はイチョウ並木がこれから100年守られるかだった。これにまったく答えない審議だった」

 再開発が外苑に与える悪影響について問題提起を続けてきた中央大研究開発機構の石川幹子教授はこう指摘した。「確実に保全できる証拠を示してと委員が求めたが、事業者は保全を担保するだけのデータを示さず、委員もその点を指摘しなかった。審議会を再度行うべきだ」と批判した。

 8万人超の反対署名を都に提出した米国人コンサルタントのロッシェル・カップさんも「事業者の話は、『調査をした上で前向きに検討していきたい』のようなきれいに聞こえるけど具体的な中身がない言葉だけだった」とコメントした。

 環境アセスメント研究の第一人者の原科はらしな幸彦千葉商科大学長も「ほとんどの問題点は先送りされた。イチョウの根の調査を終えるまでは審議を継続するべきだった」と話した。石川氏の新宿御苑での調査結果を検討しなかった点も問題視。委員には「前回『保全を担保できるデータを出して』と素晴らしい議論をしただけに(今回議論らしい議論もなく受け入れたのは)信じられない」と指摘した。

 事業者代表の三井不動産は「審議会は終了し、一定のご理解をいただけたと認識している。意見を踏まえ、各関係機関等と協議しながら適切に手続きを進める」とコメントした。

 

◆「スポーツクラスター」ではなく実態は商業施設中心

 明治神宮外苑の再開発計画は、東京都が2018年にまとめた「外苑地区を世界に誇れるスポーツクラスター(集積地)にする」とのまちづくり指針に基づく。目玉は神宮球場秩父宮ラグビー場の建て替えだが、新たに整備される施設の床面積を単純計算すると、大半はオフィスや宿泊施設などの商業施設になっている。

 再開発計画に反対する建築士の若山徹氏が公表資料を基に行った試算によると、今回の環境影響評価の対象エリアのうち、スポーツ施設はラグビー場、野球場併設ホテル棟の2カ所で、ホテルを含めても全体の34%にすぎない。ホテルと球場それぞれの床面積は示されていないが、別の大型球場などを参考に切り離して考えた場合、野球場とラグビー場の割合は全体の2割程度まで下がる可能性がある。

 残りは、伊藤忠商事の190メートルビル、三井不動産の185メートル、80メートルのビルなどで、その内容はオフィス、商業施設、宿泊施設、駐車場などに充てられる計画だ。

 若山氏は「スポーツクラスターといいながら実質は事務所や商業施設の拡大」と指摘している。

クラスター」という言葉自体は「クラスター爆弾」「クラスタガンダム」など

集団という意味で古くからあるけど

(オタク界隈でも特定のファンのまとまりをクラスタと呼んでる)

「クラスター」って英語でどんな意味? 今さら聞けないカタカナ時事ワード|ベネッセ教育情報サイト

今ではネガティブな響き・イメージ。

個人の感想です。

それを、わざわざ使い続ける意図が分からない。

せっかくの機会なので、もう少し分かりやすい日本語に書き換えたらいいのに。

 

 

岩国市の岩国基地拡張事業で生まれた運動公園も

「スポーツコンプレックス」と名乗っていて

愛宕スポーツコンプレックス Atago Sports Complex について - 岩国市

「お前、何言ってんだ?」だけど。

コンプレックスとは - コトバンク

(複合体、という意味)

 

 

横文字、好きだよねー。

漢字で書けば「見て意味が伝わる」のにね。

(漢字それ自体は表意文字ではないらしい。へぇ)

 

 

 

私自身、たかだか5年ぐらいしか東京人じゃなかったけど

秩父宮ラグビー場神宮球場で観戦したり、アマチュア野球を観戦したり

あのイチョウ並木にも概ね毎年、通行していたし、それなりに思い入れはある。

 

コンクリートジャングルの中に巨大な緑地が広がる「ザ・東京」の都市景観を

わざわざ無くすのはナンセンスだなあという感じ。

 

樹木を回避しつつ、玉突き再開発の種地を設定しようとすると無理なのかな。

(再開発計画の全容、どこかにあったけどまあいいや)

 

 

 

公園という土地利用は、間接的には私のような物珍しいひとが来園して

キッチンカーや屋台で買ったりして、地主にはショバ代が入ってと

幾らか経済に貢献するのだが

直接的にお金が儲からないので嫌なのは分かる。

専門家が指摘する森の学術的な価値は分からないが

地主である明治神宮が、外苑の森を無くしていいと言うなら、仕方ないと思うよ。

 

 

 

基本的に「違法でなければ無権利者が権利者に対して口出しする権利が無い」

というのが日本の法令な訳で。

都市計画法建築基準法、あるいは都市公園法や都条例などに違反しているなら

事業体や東京都を被告として、訴訟により事業を止めるしかないが

大資本の大企業や自治体に対して、市民運動では金銭的に無理なので諦める形。

残念だけどね。

 

 

 

 

そこまできちんと流れを追えていないが

東京都も事業体も「開発ありき」の中で思いのほか反対派が多く

プラスマイナスゼロという帳尻合わせのデータを作る作業に手間取っている

という印象。

 

これが「偏向報道マスゴミの擦り込み」かもしれない。わら。

 

 

 

 

毎日新聞

樹木伐採本数は4割減の556本に 神宮外苑再開発 事業者が方針 | 毎日新聞

毎日新聞 2022/8/16 17:56(最終更新 8/16 18:02) 601文字

(本質はそこじゃないだろという写真)

神宮外苑の再開発で解体される予定の神宮球場。場所を移して建て替えられる=東京都新宿区で2022年5月19日午前11時、柳澤一男撮影

 多数の樹木伐採を伴う東京・明治神宮外苑地区の再開発計画について、三井不動産などの事業者は16日、伐採本数を当初案の971本から4割減らして556本とする方針を、都の環境影響評価審議会に示した。審議会は大筋で理解を示す答申案をまとめた。今後、事業者が環境影響評価書を正式に提出し、年内に再開発が始まる見通し。

 再開発計画は神宮球場秩父宮ラグビー場の場所をほぼ入れ替えて建て替え、高さ190メートルの複合ビルを新設する内容。再開発に伴って地区の樹木971本を伐採する案を示したことについて、市民団体などから見直しを求める声が上がった。審議会でも「情報提供が不足している」として結論が持ち越され、事業者側が計画を再検討していた。

 事業者側は、971本のうち工事期間中に立ち枯れる可能性があるため除去するとしていた311本について、当面は伐採せず個別に状況を見ることにした。このほか樹木医が現地で改めて調査し、85本を移植に変更するなど、計415本の伐採を見直した。今後、根の詳細調査を行い、生育への悪影響が見込まれる場合は建物の設計を変更する考えも示した。

 審議会では、委員から「伐採本数を減らそうという前向きな姿勢がうかがえた」と評価する声が上がる一方、引き続き樹木の調査状況などの情報公開を進めるよう注文を付けた。三井不動産の担当者は「専用サイトで積極的に情報発信していきたい」と応じた。【伊藤直孝】 

 

 

朝日新聞

神宮外苑再開発、伐採樹木971→556本 事業者が計画案を修正:朝日新聞デジタル

有料会員記事 釆沢嘉高 2022年8月17日 7時00分

明治神宮外苑地区の再開発計画エリア

 神宮球場秩父宮ラグビー場の建て替えなどを含む東京・明治神宮外苑地区の再開発計画について、事業者側が提出した環境影響評価書(アセスメント)の案が16日、了承された。対象区域で当初、伐採予定だった樹木が971本から556本に減るなどの説明が事業者側からあった。

 再開発は球場とラグビー場をそれぞれ解体し段階的に場所を入れ替えて建て直すほか、二つの高層ビルも建てる内容。敷地にある約1400本の樹木のうち971本を伐採して若木に植え替える計画が含まれていた。これについて、環境アセスの手続きで都環境影響評価審議会の委員が伐採本数の根拠の説明などを求め、審議日程が延長される異例の展開となっていた。

記事後半では、環境影響評価審議会で出た事業者側への「注文」の内容も紹介しています。

 三井不動産など事業者側の説明によると、伐採されなくなった415本のうち311本は、もともと開発とは関係なく自然に立ち枯れる「故損木」として伐採本数に計上されていた。過去の実績などから計上していたが、精査の結果、そのまま残したり、植え替えたりできると判断したという。

 残りのうち85本は、根の部分の適切な保全も難しいとして、これまで伐採予定としていたもの。詳しい現地調査の結果、樹木医が移植可能と判断したという。また、伐採予定だったラグビー場東側のイチョウ19本も、「今後の詳細な調査で移植の可否を検討」という方針に転じた。

 環境アセスの手続きがこのま…

この記事は有料会員記事です。残り695文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

 

 

産経新聞・記事無し

産経ニュース

神宮外苑、揺れる未来図 大規模再開発、見直し求める声も - 産経ニュース

2022/6/11 20:13 末崎 慎太郎

東京の中心地に広がる明治神宮外苑地区で、近く大規模な再開発事業が動き出す。一帯のスポーツ施設を順次建て替えるほか、新たに商業施設やホテルを造り、国内スポーツの一大拠点として再整備する。一方、工事による樹木の大幅な入れ替えには、景観維持を訴える市民らから見直しを求める声も上がる。4年後に創建100年を迎える神宮外苑だが、継承の方向性を巡り賛否が割れている。

老朽化する施設

神宮外苑地区には、国立競技場、神宮球場秩父宮ラグビー場東京体育館と、国内を代表する競技場が集まる。建て替えや改修を終えた国立競技場と東京体育館を除けば、神宮球場は大正15年、秩父宮ラグビー場は昭和22年の建設と老朽化が進む。再開発の指針を定める東京都は「世界大会を招致するにも、今の設備は国際基準からみて不十分」との見解を示す。

再開発計画は、東京五輪パラリンピック開催を見据え、平成25年ごろから進められてきた。計画案は平成30年の都のまちづくり指針を受け、同地区の地権者である明治神宮日本スポーツ振興センター(JSC)、伊藤忠商事三井不動産の4者が策定した。

計画案によると、対象区域は神宮外苑の南西側一帯を中心にした約28万平方メートル。工事期間中も競技を継続させるため、神宮球場・第二球場と秩父宮ラグビー場はそれぞれの位置を入れ替えながら順次、施設の建設と解体が行われる。

まず第二球場跡地に屋根付き全天候型ラグビー場を建設した後、ラグビー場を解体。ホテル併設の新野球場を造り、現在、神宮球場が建つ場所に多目的広場を設ける流れだ。ほかにも、オフィスや商業施設が入る複合ビルを建設する。令和18年にすべての工事を終える見通しだ。

 

相次ぐ反対の声

工事に伴う伐採が検討される樹木=11日(末崎慎太郎撮影)

一方、歴史ある神宮外苑の景観維持を訴える声も上がる。特に再開発による苑内の樹木の大幅な入れ替えへの反対は大きい。

事業者の計画案では、約900本の伐採の代わりに新たに約1000本が植樹され「樹木医の調査結果や意見を尊重し、可能な限り樹木の保存を検討する」と説明。神宮外苑を象徴する青山通りに面した約300メートルのイチョウ並木は現状のまま保存される。

だが、文化遺産保護などに携わる一般社団法人「日本イコモス国内委員会」は現地調査を行った上で、4月、競技場を現在地に建て替える代替案を都に示した。代替案では樹木の伐採を2本に抑えることができるとしている。

再開発に反対する米国人経営コンサルタントによる署名活動も展開され、6月初旬時点で市民ら8万人を超える署名が集まった。

都は3月に対象地区の都市計画決定を告示し、現在、環境影響評価審議会で開発に伴う苑内の生態系への影響などに対する審議が行われている。賛否を巡る議論が過熱する中、小池百合子都知事は5月、事業を取りまとめる三井不動産の菰田正信社長と面会した後、「既存樹木を極力保存または移植に努める」「再整備での都民参画」などを事業者らに要請した。

今後、環境影響評価審議会での審議などを経て、早ければ年明けにも第二球場の解体が始まる。

 

明治天皇を記念

明治神宮外苑は、明治天皇昭憲皇太后を記念する施設群として大正15年に創設された。東京の新宿、渋谷、港の3区にまたがり、参拝する神聖な内苑とは対照的にスポーツ施設が多く、明治時代を80枚の絵画で回顧する聖徳(せいとく)記念絵画館、結婚式場の明治記念館もある。スポーツ施設が多い理由は、明治天皇が尚武(しょうぶ)剛健の気風を奨励したことにちなんでいる。

場所は明治時代の青山練兵場の跡地で、文武両道の記念施設を飲み込む構想は当時、画期的だった。

建設中の12年には関東大震災が発生、バラックを設け被災者を収容した。昭和18年には外苑競技場で出陣学徒壮行会が開かれ、学生たちが銃を担いで雨中を行進した。外苑競技場は31年に国に譲渡され、国立競技場となって2度の東京五輪のメイン会場となった。青山通りに面したイチョウ並木は、東京でもっとも美しい街路樹の一つとされる。

(末崎慎太郎)

朝日新聞のように、今日8/17にwebに上げるのかな。